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福島恵一

Author:福島恵一
プログレを振り出しにフリー・ミュージック、現代音楽、トラッド、古楽、民族音楽など辺境を探求。「アヴァン・ミュージック・ガイド」、「プログレのパースペクティヴ」、「200CDプログレッシヴ・ロック」、「捧げる-灰野敬二の世界」等に執筆。2010年3~6月に音盤レクチャー「耳の枠はずし」(5回)を開催。2014年11月から津田貴司、歸山幸輔とリスニング・イヴェント『松籟夜話』を開催中。

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「タダマス」の九尾の狐  Nine-Tailed Fox for “TADA-MASU”
 益子博之と多田雅範が毎回ミュージシャンをゲストを迎えて、NY先端ジャズ・シーンの定点観測結果を新譜CDによりリポートする四谷音盤茶会の第9回がまもなく開催される。今回の予定は次の通り。今回、私は残念ながら法事で参加できず、ついに皆勤も打ち止め。ぜひどなたかリポートしてください。


2013年4月28日(日) open 18:00/start 18:30/end 21:30(予定)
ホスト:益子博之・多田雅範
ゲスト:藤原大輔(テナー・サックス奏者/作曲家/リディアン・クロマチック・コンセプト インストラクター)
参加費:1,200 (1ドリンク付き)

今回は、2013年第1 四半期(1~3月)に入手したニューヨーク ダウンタウン~ブルックリンのジャズを中心とした新譜CDをご紹介します。触覚的なサウンド・テクスチュアや、演奏者毎に異なるサウンドおよびタイム感のレイヤーを織り重ねたような構造は、最早デフォルトと化しており、それらをベースに如何に独自の「ポップ感」を反映させた音楽を創造するか、ということに焦点が移って来ているように感じられます。

そこで今回はゲストに、サックス奏者/作曲家で、リディアン・クロマチック・コンセプト インストラクターの資格を持つ藤原大輔さんをお迎えすることになりました。アヴァンギャルドからテクノ、はたまたビッグバンドまでジャンル無用の幅広い活動範囲の藤原さんはこうした動向をどのように聴くのでしょうか。また、世界でも数少ないLCCの公式インストラクターでもあるので、数多の謎に包まれたLCCについてもいろいろお訊きしたいと考えています。お楽しみに。(益子博之)

ゲストのプロフィール等は次のURLを参照。
http://gekkasha.jugem.jp/?cid=43767


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ライヴ/イヴェント告知 | 22:15:27 | トラックバック(0) | コメント(0)
2012年に聴いた20枚  My Favourite 20 Disks in 2012
 音楽サイトmusicircus恒例の企画「○○年に聴いた10枚」に今年も参加させていただいた(※)。選盤リストは以下の通り。ぜひ以下のURLでコメント及びジャケット写真付きでご覧ください。
※ http://homepage3.nifty.com/musicircus/main/2012_10/


1 V.A. / Wandelweiser und So Weiter (another timbre)
2 Jakob Ullmann / Fremde Zeit - Addendum (Edition RZ)
3 V.A. / John Cage Shock vol.1〜3
4 Gunter Baby Sommer / Songs for Kommeno (Intakt)
5 Henry Thredgill Zooid / Tomorrow Sunny/The Ravelry.Spp (Pi Recording)
6 Charlotte Hug, Frederic Blondy / Bouquet (Emmanem)
7 Philip Corner / Quiet Understanding (Quiet World)
8 John Butcher / Bell Trove Spools (Northern Spy)
9 Great Waitress / Lucid (Splitrec)
10 Anthea Caddy, Thembi Soddell / Host (room40)
11 300 Basses / Sei Ritornelli (Potlatch)
12 Lucio Capece / Zero Plus Zero (Potlatch)
13 不失者 / まぶしい いたずらな祈り (Heartfast)
14 Satomomagae / Awa (Satomimagae)
15 紫絃会 / 春鶯囀一具 (日本伝統文化振興財団)
16 The Mystic Revelation of Rastafari / The Spiritual Roots of Reggae (Retro)
17 Guyun Y Su Grupo / Canta Elisa Portal (Ahora)
18 I Listened to the Wind That Obliterates My Traces (Dust to Digital)
19 To What a Strange Place - The Music of the Ottoman - American Diaspora, 1916 - 1930 vol.1〜3 (Mississipi Records)
20 Jamaican Gospel vo.1 & 2 (Social Music Record + Tapes Club)

 今回は特別にお願いして20枚を選ばせていただいたが、1〜14は2012年の新譜としてディスク・レヴューで採りあげたものから選んだ。ブログ掲載のディスク・レヴューがあるものについてはmusicircusのご好意でリンクを張ってもらっている。なお、1〜3は現代音楽系の作曲作品。4〜12は即興を含む演奏で音の輪郭が明確なものから、よりサウンドスケープ的な音の輪郭の不明確に滲んだものへと並べている。13,14はポップ、ロック系から。14には2012年新人賞を贈りたい。15〜20は再発・復刻音源で2012年リリースでないものも含まれている。15の雅楽、16のレゲエ(ナイアビンギ)、17のフィーリン、18〜20のSP盤復刻は、いずれも昨年初めて扉を開けた新しい世界。

 ちなみに幅広い守備範囲と鋭敏なアンテナを誇る英国の音楽誌The Wireの2012ベスト20は次の通り。

1 Laurel Halo – Quarantine
2 Sun Araw & M Geddes Gengras meet the Congos – Icon Give Thank
3 Actress – RIP
4 Jakob Ullmann – Fremde Zeit Addendum
5 Jason Lescalleet – Songs About Nothing
6 CC Hennix & The Chora(s)san Time-Court Mirage – Live at the Grimm Museum 1
7 Bob Dylan – Tempest
8 Julia Holter – Ekstasis
9 Carter Tutti Void – Transverse
10 Ricardo Villalobos – Dependent and Happy
11 Scott Walker – Bish Bosch
12 Josephine Foster – Blood Rushing
13 Fushitsusha – Mabushii Itazura Na Inori
14 Haino/O’Rourke/Ambarchi – Imikuzushi
15 Death Grips – The Money Store
16 Emptyset – Medium
17 Dean Blunt & Inga Copeland – Black is Beautiful
18 Andy Stott – Luxury Problems
19 V/A – Wandelweiser und so Weiter
20 Morton Feldman – Crippled Symmetry: At June in Buffalo


 共通して選盤しているのは4,13,19の3枚。他に手に入れて聴いているのは6,14,20だが20枚には挙げなかった。一部試聴などチェックしていたのは5,11,12といったあたり。日本で出版されている音楽誌と私の選盤とは1枚も重ならない可能性が高いから、これでもたいしたものか。ベスト20に灰野敬二が2作品入っているのは快挙。2010年のベスト30にJohn Tilburyが2作品入っていて感心したがそれ以上の評価。The Wireは日本のシーンを結構チェックしている。以前The Wireの2003年のランキングに、私がライナー・ノーツを執筆したEXIAS-J electric conception『avant-garde』(PSF)が選ばれて驚いたことがあったのを思い出した。



2012年に私自身が経験した大きな出来事としては、
やはり『捧げる-灰野敬二の世界』で
全作品ディスク・レヴューを
担当させていただいたことですね。


ディスク・レヴュー | 21:47:54 | トラックバック(0) | コメント(0)
ヴァンデルヴァイザーなど  The Wandelweiser Und So Weiter

V.A. / The Wandelweiser Und So Weiter

Another Timbre at56×6
作曲者、演奏者の詳細は末尾を参照。
試聴:http://www.anothertimbre.com/page145.html ※
※このページからのリンクにより、各盤から合計10曲の抜粋音源を聴くことができる。




 音楽サイトmusicircusに掲載されている「2012年に聴いた10枚」(*)で、私は英国Another TimbreからリリースされたCD6枚組の大作『The Wandelweiser Und So Weiter』を冒頭に掲げた。「ヴァンデルヴァイザーなど」と題されたこの作品は、Antoine Beuger, Jurg Frey, Michal Pisaro, Eva-Maria Houben, Radu Malfatti, Manfred Werderなど「ヴァンデルヴァイザー楽派」と呼ばれる一群の作曲家の作品を中心に、これに近いと思われる作曲家の作品(そこにはPhil Durrant, Anett Nemeth, Dominic Lashなど今回の作品に参加している演奏者も含まれる)や、ジョン・ケージ、ジョン・ホワイトの作品を採りあげ、Angharad Davies(violin), Rohdri Davies(harp), Patrick Farmer(percussion,electronics), Dimitra Lazaridou-Chatzigoga(zither), Sarah Hughes(zither)ら、レーベルに集う即興演奏者たちによるこれらの作曲作品の演奏を収めたものである。
*http://homepage3.nifty.com/musicircus/main/2012_10/
 なお、私は今回反則技で20枚選出させていただいています。


 「ヴァンデルヴァイザー楽派」との呼び名は、もともとEdition Wandelweiserから作品を出版している作曲家たちを対象に、そこに見られる共通の傾向を指して用いられた。それは数少ない音のまばらな配置、聞こえるか聞こえないかの極小音量、沈黙の多用、演奏者の動きの少なさ、背景となる環境音への注目等に要約できる。
 こうした傾向は、代々木オフサイトを中心とする音楽シーンが、即興演奏から書かれた作品のリアライゼーションへとその重心を移していくにあたり、音量を小さくし、音数を減らしていったのと共通する現象とこの国では見なされた。実際に交流もあったわけだから、そこに相通じるものがあったのは確かだ。カチカチと石を打ち合わせるだけのChristian Wolff『Stones』の演奏/録音がWandelweiserからリリースされてもいたわけだし。
 だがこの国においては、音数が少ないことや音量が小さいことだけが一種のエクストリミズムとして、あまりにも強調され過ぎたように思う。まばらに配置された小さな音が空間を、時間を、聴くことをどのように変容させ、音楽体験を豊かなものにしているかではなく、「30分間に5つしか音が鳴らない
、「1時間に3音しか弾かない」といったことだけが、20倍カレー、30倍カレーの「激辛」競争のように喧伝された。また、ロウアーケース・サウンドや即興演奏におけるリダクショニズムと結びつけられ、あたかも正弦波の使用、聞こえないほどの極小音量や音数の少なさ、音程の変化のなさ等が、音楽/演奏の質や新しさを保証するかのように見なされたりもした。あるいは十年一日のようにジョン・ケージ「4分33秒」が引き合いに出され、沈黙の価値が無条件に称揚され、音が途切れた隙間に浮かび上がる空調の音が意味有りげに語られた。演奏開始前に空調を止めることが、演奏の格式を高める神聖な手続きのように語られすらしたのだ。今となっては出来の悪いジョークのように響くが、でも本当のことだ。


 先に掲げたようなことは、実際に作品を聴かなくとも語り得る。つまりこれらの言説は「これらの作品はわざわざ聴くに値しない」ことを裏返しに証立てているに過ぎない。これらの「批評」の低劣さはまさにそこにある。これらの「批評」は「ヴァンデルヴァイザー楽派」にセンセーショナルに注目を集め、同時にそれらを一時の流行として使い捨て的に「消費」することに貢献した。
 Michael Pisaroの初期作品のようにコンセプチュアル・アート的な傾向が彼らにあったことは確かである。だが彼らの開いた可能性は決してそれだけにとどまるものではない。今回の『The Wandelweiser Und So Weiter』は、そのようなコンセプトのレヴェルではなく、音のマテリアルな質や聴くことへの作用において、彼らの本質/可能性の核心をとらえようとするものである。


 本作で聴かれる音は、先に掲げた「極端な音数の少なさ」、「極端な音量の小ささ」、「極端な沈黙の多さ」に必ずしも当てはまらない。むしろ共通の特質として指摘できるのは、「音程/音量の変化の少なさ」と「音の生地の露呈」である。前者はメロディやフレーズといった音程/音量の抑揚による展開/構成を退け、平坦な持続音の重ね合わせを中心に据えることに向かう。後者はゆるやかな演奏動作による持続音の多用と相俟って、音のマテリアルな側面、特に触覚的質感を前面に押し立てる。
 ゆっくりと引き延ばされた息遣いや弓の動きによって生み出された平坦な持続音は、音のミクロな粒立ちや倍音の滲みを際立たせ、表面のざらつきやささくれを顕微鏡的に拡大する。空間に滲む希薄な広がりは音の輪郭を曖昧に溶かし、空間へのクロマトグラフィックな浸透を追いかける耳の軌跡は、対象である音自体を多層から成るレイヤーの重なりへと解体するに至る。それらの多層の間に、あるいは音の表面と空間の接触面に生じる軋轢や摩擦が、ぴりぴりと絶えず触覚に響いてくる。
 それらの音の成分は、先に述べたように息や弓の微弱な、それだけに不安定な運動がもたらす刻一刻の生成によるものであり、引き延ばされた時間意識の中で演奏者の唇や舌、あるいは指先や腱にかかる抵抗/負荷への感覚は拡大され、聴き手へと伝染する。〈彼ら=演奏者〉と〈我々=聴き手〉は、顕微鏡下に広がる荒れ果てたオフロードを波打ちながら走り抜ける車両の同乗者となる。
 荒れた路面で車を走らせることが、ハンドルやギア、アクセルやブレーキの絶え間ない微調整の連続であるように、ここで抑揚をなく引き延ばされた持続音や、ぽつりぽつりと間歇的に放たれる打音は、一瞬ごとのフィードバックに基づく感覚と思考、筋肉の素早い運動の集積にほかならない。結果としてほぼ平坦な軌跡は、実は数知れない複数の分岐から、その都度選択された結果としてある。そのために彼らは音を放つよりも、より多く音を聴く。耳だけでなく、指先をはじめ全身を鋭敏な受信機として。それはまさにエレクトロ・アコースティックなフリー・インプロヴィゼーションにおける即興演奏者と、同じ身体の在り様にほかなるまい。


 闇雲な身体の運動がずたずたに音を切り刻み、砕け散ったサウンドの破片を空間恐怖的に振り撒き続ける。極限まで加速された意識は身体を脱ぎ捨て、沈黙という「すでにそこにあるざわめき」はもとより、自らの発する音すら、追い抜き、追い越し、決して省みようとしない。フリー・インプロヴィゼーションのひとつの定型である、そうした強迫反復的な自動運動を離れ、自らの音の混じった「いまここにあるざわめき
に耳を、身体を浸すこと。放とうとする音が立ち上がる瞬間に眼を凝らし、手綱から手を離さぬまま、その行く末をじっと見届け続けること。この生成変容し続けるざわめきを射通す耳の視線の強度こそが、「ヴァンデルヴァイザー楽派」とフリー・インプロヴィゼーションを、その可能性の深度において結びつける。
 Wandelweiser 楽派の作曲にも見られるテクストによる指定が、音を個別に規定せず、演奏の一定の持続が生み出すべき状態/事態を指し示すならば、演奏者にまず求められるのは絶え間ない現在位置の測定であり、同時に現況(それは楽器・空間・沈黙・他の演奏者等との多様な関係性を内包する)の評価であり、さらには進むべき方向の判断であり、これに基づく微細なサウンドのコントロールであるだろう。指示に従うとはこの果てしない問い直しのプロセスを生きることであって
(それこそは即興演奏そのものである)、「1時間に音が3つ」というようなあらかじめ決められた指示をなぞる(そうした作曲の指定を見た時に、演奏者が怠慢にもあらかじめその時点で行動を決めつけてしまい、その後は判断を停止して、そのことについて一切振り返らない)ことではない。


 フリー・インプロヴィゼーションの先端的な動向に注目するPotlatchやAnother Timbreといったレーベルが「ヴァンデルヴァイザー楽派」に注目してきた理由も、おそらくこの点にあるだろう。特に後者を主宰する Simon Reynellは70年代初めにシュトックハウゼンやベリオ、ケージ等の現代音楽からフリー・インプロヴィゼーションへと聴き進み、Hugh Davies, Derek Bailey, AMM, Gruppo di Improvvisazione Nuova Consonanzaが大のお気に入りだったと語っている。様々な方向からの探求が交錯し複数化されていた、フリー・インプロヴィゼーションの黎明期から、非正統的音響の強度、フレーズを排した持続と切断、そして何より音を身体の熱中から切り離す冷徹な視線を共有していた者たち。その系譜は明らかに、本作が「ヴァンデルヴァイザー楽派」と「ポスト・リダクショニズムのフリー・インプロヴィゼーション」の結びつけによって指し示された事態の核心へと連なっている。
 このことはAnother Timbreがフィールドレコーディング/サウンドスケープやサウンド・コンクレート、あるいは晩年のジョン・ケージによる「ナンバー・ピース」等を並列して「Silence And After」というくくりでリリースしたこととも関係してこよう。


 「ヴァンデルヴァイザー楽派」のひとりEva-Maria Houbenが最近立ち上げた自身のレーベルdiafaniは「Wandelweiser And So On」すなわち本作のタイトルの英訳をキャッチフレーズとして掲げている。そこからリリースされている作品群を試聴ファイルで聴くと、いずれも持続音の重ね合わせによる触覚的変容(摩擦と軋轢、反発と浸透)に耳が惹き付けられる。
 あらかじめ書かれた作曲作品と即興演奏という区分にとらわれることなく、さらには「沈黙」、「小音量」、「演奏者の空気をかき乱さないひっそりとした動き」といった固定イメージに惑わされることなく本作に耳を傾け、その核心にたゆたう音の肥沃さ、豊穣さに、ぜひ触れてみていただきたい。



Confluences
1 Sam Sfirri "natural at last" (2010)   realisation #1                 7:51
Neil Davidson(guitar & objects), Rhodri Davies(harp), Jane Dickson(piano), Patrick Farmer(amplified objects,open CD players), Dimitra Lazaridou-Chatzigoga(zither)
2 Antoine Beuger "Lieux de Passage" (2008)    26:16   
Jűrg Frey(clarinet) + Angharad Davies(violin), Phil Durrant(electronics), Anton Lukoszevieze(cello), Radu Malfatti(trombone), Lee Patterson(amplified objects), Philip Thomas(piano)
3 Manfred Werder "2011(4)"        9:43
Anett Németh(recording, instruments, objects)
4 Sam Sfirri "natural at last"   (2010) realisation #2        4:45
Angharad Davies(violin), Phil Durrant(electronics), Jűrg Frey(clarinet), Anton Lukoszevieze (cello), Radu Malfatti(trombone), Lee Patterson(amplified objects), Philip Thomas(piano)   
5 James Saunders "various distinct spatial or temporal locations"  (2011)      1:48
Simon Reynell(coffee carton)                
6 Radu Malfatti  "Heikou"   (2010)         27:46
Angharad Davies(violin), Phil Durrant(electronics), Jűrg Frey(clarinet), Joseph Kudirka(double bass), Anton Lukoszevieze(cello), Radu Malfatti(trombone), Lee Patterson(amplified objects), Philip Thomas(piano)



Crosscurrents
1 Sam Sfirri  "the undulating land"   (2010)     5:12
NMC Chamber Ensemble:  Jason Brogan(electric guitar),  Bill Carson(acoustic guitar), Jared Sinclair(flute), Kim Larson(clarinet), Ron Wiltrout(percussion), Sam Sfirri(melodica)    
2 John Cage  "Three2"   (1991)             9:14    
Simon Allen(percussion), Chris Burn(percussion) ,Lee Patterson(percussion)
3 Pierre Borel / Johnny Chang / Derek Shirley  "Etchings" (2012)  20:28
Pierre Borel(alto saxophone), Johnny Chang(viola), Derek Shirley(double bass)
4 Phil Durrant  "Sowari for Ensemble"   (1997)    12:35
Phil Durrant(electronics), Lee Patterson(amplified objects,processes), Philip Thomas(piano)
5 Michael Pisaro  "fields have ears (3b)"   (2010)    30:29      
Set Ensemble: Angharad Davies(violin), Patrick Farmer(electronics), Sarah Hughes(piano), Daniel Jones(electronics), Dominic Lash(double bass)



Drifts
1 Antoine Beuger  "‘t’ aus ‘etwas (lied)’"   (1995)           9:12
Parkinson Saunders:  Tim Parkinson(voices), James Saunders(voices)
2 Stefan Thut "Vier, 1-12"   (2010)      21:14   
Angharad Davies(violin), Julia Eckhardt(viola), Dominic Lash(double bass), Stefan Thut(cello)     
3 Jason Brogan  "Ensemble"    (2010)          9:14
crys cole, Jamie Drouin(electronics), Lance Austin Olsen(electronics) ,Mathieu Ruhlmann(electronics)  
4 James Saunders  "with the same material or still, to vary the material"   (2011)    8:54
Neil Davidson(bowed objects), Rhodri Davies(bowed objects), Jane Dickson(bowed objects), Patrick Farmer(bowed objects), Dimitra Lazaridou-Chatzigoga(bowed objects)
5 Manfred Werder  "2 ausfűhrende (seiten 357-360)"   (1999-)   30:00
Parkinson Saunders:  Tim Parkinson(organ pipes), James Saunders(organ pipes)



Eddies
1 Stefan Thut  "Many, 1-4"   (2009)       5:02
Set Ensemble: Angharad Davies(violin), Bruno Guastalla(cello), Sarah Hughes(zither), Daniel Jone(electronics), Dominic Lash(double bass), Tim Parkinson(piano), David Stent(guitar), Paul Whitty(harmonium)
2 "Improvisation #08.01.12"      16:25           
Neil Davidson(guitar,objects), Rhodri Davies(electric harp), Jane Dickson(piano), Patrick Farmer(amplified objects,open CD players), Dimitra Lazaridou-Chatzigoga(zither)
3 Sam Sfirri  "for the choice of directions"   (2010)   realisation #1          9:21
Brogan Sfirri:  Jason Brogan(shortwave radio), Sam Sfirri(melodica)   
4 Taylan Susam "for maaike schoorel"   (2009)      5:48
edges ensemble, director Philip Thomas
5 Dominic Lash  "for five"   (2010)     12:10
Set Ensemble: Angharad Davies(violin), Bruno Guastalla(bandoneon), Dominic Lash(tabletop acoustic guitar), Tim Parkinson(melodica), David Stent(guitar)
6 Jűrg Frey  "Time Intent Memory"   (2012)    25:58
Angharad Davies(violin), Jűrg Frey(clarinet), Sarah Hughes(zither), Kostis Kilymis(electronics), Dominic Lash(double bass), Radu Malfatti(trombone)
7 Sam Sfirri  "for the choice of directions"   (2010)   realisation #2      5:01
Neil Davidson(guitar,objects), Rhodri Davies(harp), Jane Dickson(piano), Patrick Farmer(pitch pipe), Dimitra Lazaridou-Chatzigoga(zither)



Undertows
1 Jűrg Frey  "Circular Music No.2"   (2012)      14:44    
Angharad Davies(violin), Phil Durrant(electronics), Jűrg Frey(clarinet), Anton Lukoszevieze(cello), Radu Malfatti(trombone), Lee Patterson(amplified objects,processes), Philip Thomas(piano)
2 Manfred Werder  "2008(6)"         4:56
Anett Németh(recording, instruments, objects)
3 Jűrg Frey  "Un champ de tendresse parsemé d’adieux (4)"   (2011)     19:58
edges ensemble, director Philip Thomas   
4 Taylan Susam   "or sesshū tōyō"   (2008)      11:34   
Angharad Davies(violin), Phil Durrant(electronics), Joseph Kudirka(double bass), Anton Lukoszevieze(cello),   Lee Patterson(amplified objects,processes), Philip Thomas(piano)
5 Michael Pisaro  "Descending Series (1)"   (2009)     28:39
Philip Thomas(piano,sine waves)



Upwellings
1 John Cage "Prelude for Meditation"   (1944)      1:13
Philip Thomas(prepared piano)
2 Sam Sfirri  "little by little" (2010)   realisation #1       9:55
Stephen Cornford(electronics), Robert Curgenven(electronics), Ferran Fages(electronics), Patrick Farmer(electronics), Alfredo Costa Monteiro(electronics) , Lee Patterson(electronics)
3 Angharad Davies  "Cofnod Pen Bore / Morning Records" (2011)    9:10
Neil Davidson(guitar,objects), Rhodri Davies(electric harp), Jane Dickson(piano), Patrick Farmer(amplified objects,open CD players), Dimitra Lazaridou-Chatzigoga(zither)
4 Sam Sfirri  "natural at last"   (2010)   realisation #3     9:00
Neil Davidson(guitar,objects), Rhodri Davies(harp), Jane Dickson(piano), Patrick Farmer(amplified objects,open CD players), Dimitra Lazaridou-Chatzigoga(zither)
5 Sam Sfirri   "little by little"   (2010)   realisation #2     7:47     
Set Ensemble: Angharad Davies(violin), Bruno Guastalla(cello), Sarah Hughes(zither), Daniel Jones(electronics), Dominic Lash(double bass), Tim Parkinson(piano), David Stent(guitar)
6 John White  "Drinking and Hooting Machine"   (1971)       8:09
edges ensemble, director Philip Thomas                                                                 7 Sam Sfirri  "little by little"   (2010)   realisation #3     6:58
Angharad Davies(violin), Phil Durrant(electronics), Jűrg Frey(clarinet), Anton Lukoszevieze(cello), Radu Malfatti(trombone), Lee Patterson(amplified objects), Philip Thomas(piano)
8 Anett Németh "eine unbedeutende aussage"   (2012)        7:18
Remix of a recording by the Set Ensemble (Bruno Guastalla(cello), Dominic Lash(piano), Sarah Hughes(objects), Simon Reynell(objects),David Stent(objects))
9 Eva-Maria Houben  "von da nach da"   (2005)     19:41    
Angharad Davies(violin), Phil Durrant(electronics), Lee Patterson(amplified objects,processes)






ディスク・レヴュー | 22:37:29 | トラックバック(0) | コメント(0)