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福島恵一

Author:福島恵一
プログレを振り出しにフリー・ミュージック、現代音楽、トラッド、古楽、民族音楽など辺境を探求。「アヴァン・ミュージック・ガイド」、「プログレのパースペクティヴ」、「200CDプログレッシヴ・ロック」、「捧げる-灰野敬二の世界」等に執筆。2010年3~6月に音盤レクチャー「耳の枠はずし」(5回)を開催。2014年11月から津田貴司、歸山幸輔とリスニング・イヴェント『松籟夜話』を開催中。

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中村竜治『コントロールされた線とされない線』(LIXIL出版)  Ryuji Nakamura "controlled and uncontrolled lines" LIXIL Publishing
中村1 図書館資料の検索をしていた時に引っかかった。何でだろう。LIXIL出版で検索してみたのかな。タイトルが気になって借りてみた。

 表紙の写真が思わせぶりだけど、中身は展示会用のオブジェやインスタレーションの写真が並んでいて、作品のタイトルや製作者である著者自身による短い説明が日英バイリンガルで記されている。










 作品には驚かされた。音楽が聴こえる。人の姿が出てこない方がいい。空間の中で完結している方が。別にインタラクションの中に置かれる必要なんてない。だから、実を言うと説明はいらない。建築としての位置づけも。彼の展示について「建築はどこにあるの?」という評をネット上で見かけた。建築家が嬉々としてこういうのをつくっているのが許せないらしい。
中村2


 別にいいよねと思う。建築だと言わなければいいだけ。でも本人も「実は建築と言いたい‥」と思っているらしいところが端々から覗いたりする。そこがちょっと余計。生きている人間の身体やヒューマン・スケール(との対比)を絡ませるのも、建築にしたいからなのかな。
中村3


 空間の造形としてとても洗練されていて、力が抜けていて、遊び心があり、かつ核心をとらえている。やっぱりこれは音楽だ。眼に見える音楽。楽譜というよりも(あれはきっかけの記号だから)、放たれた音が結晶化/視覚化したもの。
中村4
中村5


 長い糸の両端を持って自然に垂らした時にできる懸垂曲線(=カテナリー曲線)を並べた作品が一番好きかな。「カテナリズム(catenarhythm)」とか「空気のような舞台(atomosphere)」。特に後者で闇の中に浮かび上がる細く白い曲線の連なり。あまりネット上に写真がなかったのが残念。
 http://www.ryujinakamura.comもぜひ参照のこと。
中村6
中村7
中村8
中村9
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書評/書籍情報 | 23:23:07 | トラックバック(0) | コメント(0)
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